モロヘイヤは、古代エジプトの王家の人々が好んで食べた野菜といわれ、「王様の難病も治した」と言い伝えがあるほど、健康に役立つ栄養価がたっぷり。
「夏バテで食欲が全然ない」「食べやすく栄養のあるものを探している」という方には、ぜひ召し上がってほしい野菜です。
そこで本記事は、モロヘイヤの常温、冷蔵、冷凍での保存方法、旬、おいしい食べ方などを、詳しくご紹介致します。
古代の人から親しまれているモロヘイヤの、おいしく食べる方法を、さっそく見ていきましょう。
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モロヘイヤの旬の時期や産地について
モロヘイヤは、中近東(トルコやサウジアラビア近辺)原産の野菜です。
気温の高い時期に収穫期を迎えるため、旬の時期は、6月下旬〜8月になります。
日本では、主に群馬・沖縄・岐阜で栽培、出荷が盛んです。
モロヘイヤの栄養価や効果・効能ついての説明
モロヘイヤはβカロテンの含有量がとても多く、100gあたりの含有量は10000μgと、ニンジンの7500μgより、多く含まれています。また、ビタミンC・Eも豊富に含まれているため、β―カロテンと合わせて、優れた抗酸化力を持っています。
一方で、茹でて刻むと生じる「ねばり成分」には、ムチンやマンナンが含まれており、胃腸の粘膜を保護したり、糖の吸収を遅らせ血糖値の上昇を抑える働きがあります。
購入時の新鮮なモロヘイヤの見分け方
ここでは、モロヘイヤをスーパーなどで購入する際に、おいしいものを見分けるポイントをご紹介します。
- 鮮度の良いもの
・モロヘイヤが新鮮な時は、葉が青々としてシャキッとしている
・また茎は、しなやかで柔らかな印象
- 鮮度の良くないもの
・葉がしんなりしていたり、枯れた葉がある
・茎が太い、またはかたい印象
モロヘイヤは透明なビニールに包まれて販売されていることが多いです。
購入するときに以上の点に注意して、鮮度が良くおいしいものを、しっかり見極めましょう。
モロヘイヤの下ごしらえのポイント
モロヘイヤはアクが強い野菜です。そのため、美味しく食べるには、きちんとした下ごしらえが必須になります。
必ず茹でてから調理しよう!
モロヘイヤにはシュウ酸という、成分が含まれています。茹でずにそのまま食べると、アクを強く感じるため、おいしくありません。また、シュウ酸を摂取し過ぎると、尿路結石の原因になってしまうので、注意が必要です。
そのため、炒め物やおひたしなど、メニューに関係なく、モロヘイヤは、必ず下茹でしてから食べるようにしましょう。
茹で方のポイント
モロヘイヤを食べた時、食感を失わないようにするには、ポイントがあります。
- モロヘイヤを茎と葉に分ける
- たっぷりのお湯を沸かし、茎は40秒、葉は20秒ほど茹でる
- 冷水にとり、しっかり冷やす
- しっかり水気を絞り、調理に使う
モロヘイヤの常温保存のコツと保存期間の目安
モロヘイヤは、生のままでは常温保存には、向きません。買い物から帰ってきて、涼しい部屋のキッチンに、1〜2時間程度が限度です。
もし「冷蔵庫に場所がない」または「大量にモロヘイヤがある」という場合は、天日干しなどで、乾燥させてフードプロセッサーなどで、粉末にするのがおすすめです。こちらの状態なら、常温保存が可能になります。
乾燥したモロヘイヤは、麺やパンに練りこんだり、サラダのトッピングや、ふりかけに使ったりできますよ。
瓶や保存容器などに入れ、湿気を与えなければ、保存期間は、約6ヶ月です。
モロヘイヤの冷蔵保存のコツと保存期間の目安
ここでは、モロヘイヤの「調理前」と「調理後」の場合での、保存期間の目安をご紹介します。
それぞれの保存期間を、最大限保つためのコツも、一緒に覚えておきましょう。
調理前の場合
モロヘイヤは乾燥に弱いため、すぐに調理しない場合は、以下の順で長持ちさせる準備をしましょう。
- 買ってきた後すぐ、冷水を張ったボウルに、モロヘイヤ全体を入れ、しばらく時間を置く
- しばらくすると、葉がシャキッとした状態になるので、しっかり水を切る
- 茎に濡れたペーパーを巻きつけ、最後に全体をしっかりビニールで覆う
乾燥しないようにしっかり保存できれば、冷蔵庫内で2〜3日は、保存可能です。
調理後の場合
モロヘイヤを茹でて火を通した場合は、茹でた後にしっかり水気を切ることが、長持ちさせるポイントとなります。
水気が多いと、雑菌が増え、ダメになってしまう時間が早まります。
- 茹でた後、冷水に取った時にしっかり水気を絞る
- 乾いたキッチンペーパーなどにくるんで、保存容器や保存袋に入れる
こちらの保存期間は、当日〜2日になります。
もし、食べきれない場合は、次の「冷凍保存」のコツを参考にしてください。
また、細かく刻んで調味料を混ぜたものや、スープにした場合には、なるべく当日食べきるようにしましょう。
モロヘイヤの冷凍保存のコツと保存期間の目安
モロヘイヤを冷凍保存する場合は、事前に茹でておくか、細かく刻んでおくと、解凍後の調理にも使いやすくおすすめです。
その際に…
・うすく広げて冷凍すること
・しっかりラップに包んでおくこと
この2点を守ると、劣化することなく、サッと火を通しただけで、すぐに食べられます。
保存期間はおよそ1ヶ月ほどです。
自家栽培のモロヘイヤは〇〇に要注意
収穫期を過ぎたモロヘイヤには、実はステロイド類の毒が発生します。
特に、成熟中の種子、成熟種子の莢(さや)、発芽からしばらく成長するまでの若葉に、強い毒があるので注意しましょう。
その毒性は、茎にもある可能性があるため、自家栽培をしてみよう、あるいはしている、と言う方は、食べる時に「葉だけ」を食べるようにした方が、安全です。
一方で、市販のものは、きちんと管理されているので毒性はなく、葉から茎まで、おいしく安全に食べられます。
モロヘイヤのオススメレシピの紹介
ここでは、モロヘイヤのおいしさを活かす、おいしいレシピをご紹介します。
- 夏にぴったり!モロヘイヤの冷やしそば
作り方は、下茹でして、包丁で叩いたモロヘイヤを、冷やしそばの上にかけるだけ。
細かく叩けば、より粘り気が増すので、お好みで調整してくださいね。
夏の暑い時期に、栄養がありつつ、ササッと作れる、大活躍させたいメニューですね。モロヘイヤには味がついていないので、かけつゆは、すこし濃いめに作っておきましょう。
余裕のある時は、オクラやとろろ、納豆などのねばねば食材を足したり、梅干しや大葉、ミョウガをトッピングするのも、おすすめです。
モロヘイヤ保存方法のまとめ
今回は、モロヘイヤの保存方法と茹で方、食べ方についてご紹介しました。
モロヘイヤはスーパーなどで見かけたことはあっても、食べたことがない方には、ぜひ一度食べてみてほしい食材です。
栄養価の豊富なモロヘイヤを、ぜひ暑い夏を乗り切るアイテムとして、食卓のメニューに取り入れて、存分に活躍させてください。
<了>
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※本記事は個人の体験談をもとに作成されております。
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