飲み過ぎ注意!知らないでは済まされない、薬の副作用の怖いお話
今回の寄稿者さま

ペンネーム:ホーリー

プロフィール:介護職員歴 約20年。有料老人ホームの介護職員を経て、現在は管理職に従事。

ある日、私が務める有料老人ホームに新しく入居された方のお話です。

そのご入居者は、寝たきりで認知症も患っており、すべての事柄に半目で頷くのみの状態。

全てにおいて全介助が必要であり、要介護度も最も重度とされる要介護5と判定された。

薬は、1日20錠近くを、トロミをつけて服用されていた。

薬漬けの日々

その施設では、居室担当制を設けており、当時 介護職員として務めていた私がその利用者を担当することになった。

担当者は、入居時に必ず行う仕事がある。

それは、担当した入居者の服薬確認だ。

理由は、入居時に必要な薬を何日分持ってきているかの確認及び、薬の作用や副作用の再確認だ。

すると、下剤と下痢止めの両方が処方されていた。

また、高血圧治療薬と低血圧治療薬の2つも、定時処方薬として服用していることがあきらかになった。

 

他の薬も「なぜ?」の文字でいっぱいになるものばかりだった。

お互いの作用を打ち消す薬を服用することは、副作用しか生まないからだ。

 

処方した医師に、確認すると「この方は病院を転々としています。前の医師がどんな意図で処方したのかわからない以上、薬を止めた時のリスクがある。私にその責任は負えない。けれど患者の要望にこたえる為に、薬を処方した」とのこと。

 

言いたいことは沢山あったが、そこは堪えて、家族に経緯を説明した。そして薬の精査を実行した。

薬の精査

不要と考えられる薬を減らしていくと、次第に利用者にも変化が現れていった。

 

徐々にではあるが、自身の意志を口頭で伝えられるようになったのだ。

そして入居当初は、車椅子移動だったご利用者が、最終的には杖で歩けるようになったのだ。

 

薬の精査をしている中で、認知症治療薬も止めた。

理由は、内科医が問診のみで認知症と判断し、認知症治療薬を処方されていたということが家族から聞くことができたからだ。

血液検査の結果、ビタミン欠乏症であることがわかり、認知症治療薬ではなくビタミン剤を服用した。

 

想像でしかないが、入居前ひとり暮らしだった時に食事が偏り、栄養が偏っていたのだろう。

「ボーッとする」そんな不安から、病院に行き、問診のみで認知症と診断されたのだ。

高齢者の中には未だに「お医者様は絶対」という考えが染み付いている人も多くいる。

そういった方は診断を聞かされても「違うかも」「もっと検査して」なんてことは、口が裂けても言えない。

そうして「私は認知症になってしまった」と思い込ませながら、貰った薬を、毎日しっかり服用した。

そして副作用の症状が徐々に現れだしたのだろう。

医者任せからの脱却

現在は、1日4錠に減らし有料老人ホームも退去し、自宅で暮らせるまでに回復している。

今思えば、寝たきりになったのも、しっかり意思表示出来なかったのも、薬の副作用が引き起こしたのかもしれない。

 

この出来事を通し、私は、医師に全てを委ねるだけではなく、自身の病気を理解することや、処方された薬くらいは調べる必要があると改めて痛感させられた。

皆さんも「医者任せ」にならないようご注意を。


< 了 >

 

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※本記事は個人の体験談をもとに作成されております。
※健康法や医療・介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず公的機関による最新の情報をご確認ください。
※記事に使用している画像はイメージです。

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