ズッキーニは1980年代に食べられ始めた、日本ではまだ比較的新しい野菜です。
クセのない味ときれいな色味が料理に使いやすく、スーパーでも気軽に手にできます。
ただ、「冷蔵庫で保存していたら、いつの間にか腐っていた」「実はズッキーニのきちんとした保存方法を知らない」という方もいらっしゃるはず。
そこで本記事は、ズッキーニの常温、冷蔵、冷凍の保存方法と、下ごしらえのポイントや豆知識などを詳しくご紹介します。さっそく見ていきましょう。
ズッキーニの旬の時期や有名な産地、種類について
ズッキーニはキュウリの仲間のようにも見えますが、実はペポカボチャの仲間に分類され、アメリカ南部やメキシコが原産の野菜です。
ズッキーニの旬は5月〜10月で、とくにおいしいのは6〜8月の夏の時期です。
主な生産地は長野、宮崎、群馬の3県。とくに長野県では、冷涼な気候を生かした露地栽培が盛んにおこなわれています。
市場では主にみどり色のズッキーニが並んでいますが、最近では食感がやわらかい黄色ズッキーニも一緒に並ぶことが増えました。
花ズッキーニ
花ズッキーニは、開花直前のズッキーニを収穫したものです。最近ではオーガニックマーケットなどで販売しているのを見かけます。
イタリアやフランスでは一般的に食べられていて、花の中にチーズやひき肉を詰めて揚げ物や、ソテーにして楽しまれています。
ズッキーニの栄養価や効果・効能について
ズッキーニはカロテン、ビタミンC、カリウムが豊富な野菜です。「皮膚や粘膜の保護効果」「美肌効果」「むくみ防止」など、女性に嬉しい効果が期待できる成分がたっぷり含まれています。
とくにカロテンは油と一緒に摂取すると、吸収率がグンとアップしますよ。イタリア料理で、オリーブオイルと調理されるのは、とても理にかなった調理法です。
おいしいズッキーニを購入する時のチェックポイント
ここではズッキーニを購入するときに、おいしいものを選別できるチェックポイントをご紹介します。
以下の点を注意して選ぶと、鮮度の良いものをチョイスできます。
- 大きすぎない(20cm前後、200gくらい)
- 緑色が濃いもの
- ツヤがあり、表面に傷がないもの
- 太さが均一
- ヘタの切り口がみずみずしい
ズッキーニの常温保存の方法と日持ち期間
ズッキーニを常温で保存したときの日持ち期間は、約1週間です。
長持ちのポイントは、ザルなどの風通しの良い容器に入れ、直射日光の当たらない涼しい場所で保管すること。
ただ、ズッキーニは水分の多い野菜なので、時間が経つごとに水分が失われてどんどんスカスカになってしまいます。
その状態になると、ズッキーニの独特の食感がなくなるので、できるだけ冷蔵保存しましょう。
ズッキーニの冷蔵保存の方法と日持ち期間
ズッキーニを冷蔵保存したときの日持ち期間は、約2週間です。
長持ちのポイントは、乾燥をしっかり防ぐこと。
ズッキーニの数が多い時や時間がない時は、まとめて保存袋に入れ、しっかり口を閉じて保存しましょう。
もし、余裕があれば1本ずつラップでぴったり包んで保存すると、より長持ちします。
また、あまり低温過ぎる場所で保存すると、ズッキーニの食感が悪くなります。野菜室で保存するのが、おいしく長持ちするポイントです。
ズッキーニの冷凍保存の方法と日持ち期間
ズッキーニを冷凍保存したときの日持ち期間は、約2〜3週間です。
丸ごと保存した場合とカットした場合、それぞれ保存方法がすこし異なります。
丸ごとの場合 | 保存期間:3週間 | ①ズッキーニをよく洗い、水気をよくふきとる ②ラップをぴったり巻きつける ③ジップ付きの保存袋に空気を抜いて入れ、冷凍する *丸ごと冷凍保存したズッキーニは半解凍で切ると切りやすい |
カットした場合 | 保存期間:2週間 | ①ズッキーニをお好みの大きさにカットして水にさらす ②水気をよくふき取る ③ジップ付きの保存袋に平らに入れ、冷凍する |
調理する際は火入れしているうちに解凍されるので手間がなく、そのまま使えるのでとても便利です。
オイル漬けにすれば6ヵ月OK!
ズッキーニの独特の食感は冷凍すると失われやすいのですが、オイル漬けにしてから保存すると、食感が保たれるのでおすすめです。
また、ズッキーニの水分をオイルが守ってくれるので、約6か月間の長期保存が可能になります。
- オイル漬けの手順
①ズッキーニを厚め(5㎜くらい)にカットして、塩を振り、フライパンで焼く
②バットに焼いたズッキーニを入れ、ひたひたになるまでオリーブオイルを入れ、冷ます
③冷めたらジップ付きの保存袋にオイルと一緒にいれて、冷凍庫に入れる
使う時は、冷凍のまま調理しましょう。パスタや炒め物にはもちろん、スープの具材にも活躍してくれます。
ズッキーニは生で食べられる!
ズッキーニは加熱して食べることが多い野菜ですが、実は「生食」でもおいしく食べられます。
分厚く切ると青臭さを感じやすいので、うすくスライスすると、とても食べやすくなります。サラダやカルパッチョなどのトッピングにピッタリですよ。
スライスして丸い断面をみせてもかわいいですが、ピーラーなどで縦に長くスライスすればリボンのように飾りつけたり、具材を巻いたりして、素敵なオードブルを作ることもできます。
また、きいろのズッキーニは皮が柔らかいので、生食の場合はみどり色のズッキーニより食べやすいとされています。
ズッキーニの下ごしらえのポイント
ここでは、ズッキーニを食べる時の下ごしらえのポイントをお伝えします。
1.生の場合は少しアクがあるので、水にさらす
ズッキーニはアクが少ない野菜ですが、もし生食する場合には水に5分ほどさらすと、ズッキーニのよけいな青臭さを感じることなく食べられます。
加熱して使う場合は、調理しているうちに青臭さは抜けていくので、水にさらす必要はありません。
2.煮込み料理をする時は大きめに切る
ラタトゥユやミネストローネなど、トマトの煮込み料理と相性の良いズッキーニ。
ですが「煮込んでいるうちにズッキーニの形がなくなってしまった」という経験をされた方も多いのではないでしょうか。
ズッキーニの内側の組織は柔らかく火が入りやすいので、長時間煮込むときには思っているより大きめ・厚めにカットしましょう。
また、煮込んでいる時に優しく少ない回数でかき混ぜて仕上げるのも、ズッキーニの形を残したまま仕上げられるコツです。
ズッキーニの保存方法のまとめ
今回は、ズッキーニの保存方法を中心に、下ごしらえのポイントや豆知識などをご紹介しました。
加熱したズッキーニは食べたことがあっても、生食でズッキーニを食べられるというのは初耳という方もいらっしゃったのではないでしょうか。
ぜひズッキーニをパスタやスープを作る時以外に、サラダを食べる時にも活用してみてくださいね。
<了>
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※本記事は個人の体験談をもとに作成されております。
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