【シニア】認知症の予防に繋がる!歯のケア【老後問題】
今回の寄稿者さま

ペンネーム:riri
プロフィール:ヘルシー&ビューティーフードアドバイザーとして「食」を通じた健康アドバイスを行っています。食べるためには健康な「歯」が必要のため、専門性を「食」だけではなく「歯」にも広げつつ、お客様のパーソナルケアを行っています。健康習慣は「ポジティブに取り組めること」と「継続できること」が大切と考えるため、ゆるく継続できる改善方法を提案しています。

みなさんは普段どのような「歯のケア」を行っていますか?

実は「歯」と「脳」には深い関わりがあり、歯のケアを正しく行うことで認知症予防に繋がると言われています。

今回は50歳を過ぎたら意識したい歯のケアを紹介します。

「歯」と「脳」の関係性

はじめに、「歯」と「脳」はどのように関係しているのでしょうか。歯の根っこと骨の間には「歯根膜」といって、刺激されると脳に刺激を伝達する膜があります。

噛めば噛むほど脳が刺激され、前頭前野の活性化を促します。前頭前野はコミュニケーションや思考、意思決定などを行うときに使われる脳の領域ですが、活性化すると認知力向上にも繋がると言われています。

言い換えれば、「歯根膜」を刺激することで認知症予防になります。

「歯根膜」を刺激するためには、しっかりと「噛む力」が必要ですが、日本では40代から国民の約8割が「歯周病」を患っています。歯周病を放置すると歯がグラグラしたり、抜けてしまったりするため、正しい歯のケアを学び、歯周病から歯を守ることで認知症予防へと繋がります。

大人の正しい歯磨き

小学生の頃に「歯ブラシを歯に垂直に当てて磨きましょう」と習いましたよね。実は、この磨き方は子供が虫歯を予防するための磨き方なので、今回は大人が歯周病を予防するための歯の磨き方を紹介します。

歯ブラシを歯に対して斜め45度にセットし、一本一本の歯と歯茎の間を中心に小刻みに磨きましょう。意外と忘れがちなのが歯の裏側です。歯の表面を一本ずつ磨いていき、全て磨き終わったらくるりと歯ブラシの向きを変え、歯の裏側もお忘れなく。歯の表面を磨くときと同様に一本ずつ歯と歯茎の間を重点的に磨きましょう。

これだけ丁寧に磨けば十分かと思うかもしれませんが、歯ブラシで磨くことができるのは歯の表面と裏面のみです。歯と歯の隙間を綺麗にするためには歯間ブラシやフロスが必要です。初めは慣れずにめんどうに感じるかもしれませんが、目に見えて汚れが取れるので、スッキリ感がクセになり、自然と習慣化できるようになるはずです。

すでに歯周病を患っている方でも正しいケアを継続すれば改善することも可能です。ただし、炎症が起きているなど重症化している場合には、一度専門の歯医者を受診しましょう。

歯磨き以外で行う歯のケア

ところで、みなさんは1日に何回歯を磨いていますか?歯周病の菌は食べ物のカスを餌にして口内で繁殖するため、毎食後に歯を磨くのが理想です。とはいえ、お出かけや仕事などもあり、毎日毎食後に歯を磨くのは厳しいと思うので、歯磨き以外でも行える歯のケアを紹介します。

食後に歯を磨けない場合は「舌回し」を行いましょう。舌で歯の表面をなぞるように大きく円を描くだけです。舌回しを行うと、洗浄効果や殺菌効果がある唾液がたくさん分泌され、口内を清潔に保つことができます。コロナ禍でマスクを着用するのが当たり前になっているので、こっそりとマスクの下でやってみてください。表情筋も鍛えられて一石二鳥です。

また、唾液には浄効果や殺菌効果があるということで、日頃から鼻呼吸を心がけ、口内の乾燥を防ぐだけでも歯周病予防に期待できます。上顎にあるくぼみに舌をセットし、口を閉じれば、自然な鼻呼吸ができます。

まとめ

意外と知られていない「歯」と「認知症予防」について紹介しましたが、いかがでしたか?私たち人間は生まれたときは歩くことも、何かを持つこともできませんが、誰にも教わらなくても歯茎を使って母乳を飲む力は備わっています。歯茎が刺激され、赤ちゃんの脳が少しずつ発達し、歩いたり、何かを掴んだりできるようになると捉えれば、歯と脳が関係しているのも納得できますよね。毎日行う歯磨きだからこそ、ほんの少し意識して早めの認知症予防を心がけましょう。

 

参考文献:長谷川 嘉哉(2018年)「認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい! 」

 

< 了 >

※本記事は個人の体験談をもとに作成されております。
※健康法や医療・介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず公的機関による最新の情報をご確認ください。
※記事に使用している画像はイメージです。

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