【40代・50代】薄毛・白髪に効く!鍼灸師がおすすめする美髪のツボ5選

40代・50代の薄毛・白髪に悩む方へ。現役の鍼灸師がアドバイス。

「若い頃より髪が細くなってきた…」

「頭頂部や前髪が薄くなってきた…」

「白髪が目立つようになってきた…」など、

40歳を過ぎた頃から増えてくる女性の「薄毛」「白髪」

 

鏡を見るたびに、がっかりしてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?

わたし自身、40代半ばを過ぎた頃から髪質が変わってきました。

最初に気付いたのは前髪の変化。太くて真っ直ぐだった髪が、いつの間にか細くなり、クセがでるようになっていました。

よくみるとチリチリと細かくうねっているところもあって、さわるとパサパサしています。

それまで髪について悩むこともなかったので「いったいなにが起きているのだろう…」と不安になりました。

 

馴染みの美容師さんに相談したり、書籍でいろいろと調べたりするなかでわかったことがあります。

 

  • 加齢によって、頭皮のターンオーバーが遅れること
  • 女性ホルモンの減少によって、ヘアサイクルが乱れること
  • ストレスによって、頭皮の血行が悪くなること

 

それぞれが相まって髪に影響を与え、放っておくと、薄毛や白髪に繋がってしまうらしいのです。

 

加齢、女性ホルモンの減少、ストレス…どれも簡単には抗うことができないものばかり。

でも「年齢だから仕方ない…」とあきらめたくはありません。

そこで、日頃から慣れ親しんだ中医学のチカラで「どこまで健やかな髪を取り戻せるか?」チャレンジしてみることにしました。

 

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薄毛や白髪のお悩みに効果があった「ツボ」と「食材」

今回は、薄毛や白髪にお悩みの40代・50代女性のために、実際に試してみて効果のあった「美髪のツボ」と「おすすめの食材」についてお伝えしたいと思います。

 

中医学で考える薄毛・白髪の原因とは?

中医学では、薄毛や白髪をどのように捉えているのでしょうか?中医学の基礎となる古い文献を紐解いてみると、髪について次のような記載があります。

『腎華在髪、髪者血之余』

訳:「腎(じん)の状態は髪にあらわれ、髪は血(けつ)の余ったものである」

「腎」と「血」の2つが、髪と深く関わっていることがわかります。

これらは、いったいどのようなものなのでしょうか?薄毛や白髪との関係も含めてみていきましょう。

 

薄毛・白髪に関係する「腎(じん)」とは?

中医学では、身体のなかの臓器を「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」として体系的に捉えています。

 

五臓とは…

「肝・心・脾(ひ)・肺・腎」の5つ

六腑とは…

「胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦(さんしょう)」の6つ

 

西洋医学の臓器名と似ていますが、内臓そのものを指しているのではありません。

中医学の理論に基づいた「役割」や「はたらき」を意味しています。五臓と六腑は、それぞれ単独に存在するのではなく、互いに助け合いながら機能していると考えられています。

 

このなかで、もっとも加齢による影響を受けやすく、薄毛や白髪との関係が深いのは、五臓の「腎」とされています。

「腎」は泌尿器としての役割だけでなく、身体の成長・発育・生殖に関わると考えられています。
また「腎」には「生命の源」である「腎精(じんせい)」がたくわえられているとされています。

加齢によって「腎」のはたらきが低下すると「腎虚(じんきょ)」という状態になり、「腎精」をたくわえる力も衰えるため、身体のあちこちに老化の症状があらわれます。

 

よく見られる症状

□のぼせやすい
□手足のほてり
□髪や肌の乾燥
□足腰がだるい
□トイレが近い
□耳鳴り
□手足のしびれ など…

」の薄毛・白髪との関係

中医学では「腎の華(はな)は髪にある」とされ、「腎」の状態は髪にあらわれると考えられています。

「腎」がしっかりはたらき「腎精」がたくわえられていると、髪は黒くつややかで、ハリやコシがあります。

「腎虚」になると「腎精」が不足し、頭頂部の髪が薄くなったり、白髪が多くなったり、髪にツヤがなくなったりします。

 

薄毛・白髪に関係する「血(けつ)」とは?

「血」は身体の中を流れる血液のことで、全身に栄養や潤いを運ぶはたらきがあります。

「血」が不足して「血虚(けっきょ)」という状態になると、身体のすみずみまで栄養が行き届かなくなり、また「血」そのものの巡りも悪くなるため、全身にさまざまな症状があらわれます。

 

よく見られる症状

□顔色が白っぽい
□唇や爪の色が薄い
□目や肌の乾燥
□めまい
□眠りが浅い
□物忘れしやすい
□手足の冷え など…

「血」の薄毛・白髪との関係

中医学では、髪は「血余(けつよ)」といわれ、「血」の余りが髪をつくると考えられています。

「血虚」になると、頭皮まで十分な栄養が行き届かなくなるため、髪が細くなったり、抜けやすくなったり、白髪になったりします。

 

薄毛・白髪に効果的なツボとは? 

ここでは、実際に試してみて効果のあった「美髪のツボ」をご紹介します。

頭部には、髪によいとされるツボがたくさんあります。

頭部のツボを押すことによって、血行がよくなり、リンパの流れもよくなるので、頭皮に溜まった老廃物が排出されやすくなります。

 

頭部のツボ「①・②・③」は、押しやすい場所にあるので、毎日のケアにぴったりです。

薄毛や白髪にお悩みの40代・50代女性は、身体のツボ「④・⑤」もあわせて押してみましょう。

 

それぞれ「腎虚」と「血虚」を改善し、また「ホルモンバランス」を整える効果もあるので、髪だけでなく身体や心の不調にも作用します。

「ツボ押し」は毎日続けることが大切です。いつでもどこでも気軽にできるので、1日1回を目安に行ってみましょう。

 

ツボ押しのPOINT

「息を吐きながら」5秒かけてゆっくりと押し、「息を吸いながら」5秒かけて少しずつ離すようにして、10回ほど繰り返します。「気持ちいい」と感じる強さで押すのがポイントです。頭部のツボを押すときは、頭皮を傷つけないように、指の腹を使ってやさしく刺激しましょう。

 

①百会(ひゃくえ)

薄毛・白髪に効くツボ百会

百会のポイント

見つけ方
頭のてっぺんの少しくぼんでいるところ、左右の耳の上端をむすんだ線の中央にあります。
押し方
両手の中指を重ねてツボにあて、頭の中心に向かってゆっくりと押します。

②角孫(かくそん)

薄毛・白髪に効くツボ角孫

角孫のポイント

見つけ方
耳を前方に折り曲げて、耳の上端と側頭部がふれるところにあります。
押し方
人差し指と中指を重ねてツボにあて、頭の中心に向かって左右同時に押します。

 

③風池(ふうち)

薄毛・白髪に効くツボ風池

風池のポイント

見つけ方
後頭部の髪の生え際で、うなじの筋肉のすぐ外側のくぼみにあります。
押し方
頭を支えるようにして親指の腹をツボにあて、頭の中心に向かって左右同時に押し上げます。

④腎兪(じんゆ)

薄毛・白髪に効くツボ腎兪

腎兪のポイント

見つけ方
おへその裏側で、ウエストラインの背骨から指幅2本ぶん外側にあります。両手を腰にあてたときに、ちょうど親指があたる場所です。
押し方
親指の腹をツボにあて、身体の中心に向かって左右同時に押します。

⑤三陰交(さんいんこう)

薄毛・白髪に効くツボ三陰交

三陰交のポイント

見つけ方
内くるぶし中心から指幅4本ぶん上がったところ、すねの骨の後ろ側のキワにあります。
押し方
足をつかむように骨のキワに親指をあて、骨の内側に指を入れ込むようにして押します。

 

薄毛・白髪におすすめの食材と薬膳レシピとは?

ここでは、薄毛・白髪におすすめの「食材」と「薬膳レシピ」をご紹介します。

「腎虚」におすすめの食材

黒ごま、黒豆、黒米、ひじき、ワカメ」など、黒色の食材は「腎」のはたらきを補います。

また「豚肉、卵、牡蠣、ホタテ貝、ムール貝」などは「補陰類」といって、身体に必要な潤いを与えてくれるため「腎虚」の改善に効果的です

 

「血虚」におすすめの食材

ほうれん草、にんじん、豚レバー、鶏レバー、イカ」などは「補血類」といって「血」を補ってくれる食材です。

また「米、長いも、しいたけ、鶏肉、うなぎ」など「気」を補ってくれる「補気類」の食材を加えると、「血虚」の改善効果が高まります。

 

薄毛・白髪におすすめの「薬膳レシピ」

わたしは国際薬膳師でもあるので髪のお悩みを抱えるお客さまにおすすめしている「薬膳レシピ」をご紹介します。
とっても簡単なので、ぜひつくってみてください!

【唐胡酢(とうごす)】

唐胡酢

唐胡酢」とは、3つの材料「唐辛子」「胡麻」「酢」の頭文字をとったものです。

 

○材料

  • 唐辛子…2~3本
  • 黒ごま…50g
  • お酢(米酢・黒酢・リンゴ酢など)…300cc

※「腎」を補う効果をアップしたい場合は「黒酢」がおすすめです!

 

○作り方

  1. 煮沸消毒した広口瓶に材料をすべて入れる
  2. 冷蔵庫で1週間くらい寝かせる

○効能

  • 唐辛子:「血」の巡りをよくして、身体の冷えを改善します。また、胃腸を温めて消化を促進します。
  • 黒ごま:「腎」のはたらきを高めて「腎精」を補います。身体に潤いを与えるので、肌や髪の乾燥にも効果的です。
  • お酢:「血」の巡りをよくして、血液をサラサラにします。また、胃腸に停留する飲食物を取り除き、消化吸収を高めます。

○摂取量の目安

毎食「小さじ1~2杯」

そのまま飲んだり、ソーダで割ったりするのもよいですが、餃子のタレやドレッシング、酢の物などに使うのもおすすめです。

黒ごまの香ばしい風味が加わって、お料理が一層美味しくなります。身近にある材料を上手に使って、ツヤのある黒髪を取り戻しましょう!

 

40代・50代の薄毛・白髪に悩む方へ「まとめ」

今回は、40代・50代女性の薄毛・白髪に効果的な「ツボ」と「食材」についてご紹介しました。

わたしの場合、効果が感じられるまで8ヶ月かかりました。

チリチリと細かくうねっていた髪の根元が、いつの間にか真っ直ぐになっていて本当に驚きました。

前髪のクセはまだ少しありますが、ほとんど気にならなくなってきています。

継続は力なり…これからも、気長に続けていこうと思っています。

 

お薬や育毛剤とは違って、効果があらわれるまで時間がかかるかもしれません。

でも、身体にもお財布にもやさしい方法で健やかな髪を取り戻せるなら、こんなに嬉しいことはありません。

5年後、10年後も、美しい黒髪でいられるように、毎日コツコツ続けていきましょう!

 

今回の寄稿者は「kao」さま

kaoさまのプロフィール:鍼灸師・国際薬膳師。
女性のための鍼灸院で、お客さまの美容や健康のお悩みに向き合っています。
東洋療法美容salon 漢方美人
50歳を過ぎ、更年期真っ只中。中医学のチカラを借りて養生するなかで、穏やかに体調が整っていくのを感じています。「中医学の素晴らしさをたくさんの方に伝えたい!」そんな思いから、ライターをはじめました。愛猫(るる)の「かまって攻撃」をかわしながら、楽しく執筆しています。

<了>

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※本記事は個人の体験談をもとに作成されております。
※健康法や医療・介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず公的機関による最新の情報をご確認ください。
※記事に使用している画像はイメージです。

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