必見!自宅介護に役に立つ究極のアイテム【問題解決】
今回の寄稿者さま

ペンネーム:ホーリー

プロフィール:介護職員歴約20年。有料老人ホームの介護職員を経て、現在は管理職に従事。

「自宅介護」は「施設介護」と比べると、介護職員歴約20年の私でさえ、未だに「一番大変」と感じる介護の形態の一つです。

そのような自宅介護を、介護経験がないご家族が行うのは相当な負担があると思います。

私は、実際に訪問介護で複数のご自宅に訪問し、介護をした経験があります。

そんな私が、自宅介護のときに役立つアイテムを、お伝えします。

排便の処理に困っているご家族にとっては、有益な情報になると思いますので、是非最後まで御覧ください。

自宅介護に役立つアイテム

陰部洗浄ボトル

 

介護現場では、陰洗ボトルと略されます。

 

介助する側にとって、精神的に苦痛を伴いやすいのが排泄介助です。

中でも、おむつ交換時の排便処理は、慣れていない方にとっては、強い不快感があります。

介護職員でも「グローブをつけていても、排便処理がどうしても精神的に苦痛」との理由で退職された方がいるくらいです。

 

排便は、時間が経つと利用者の皮膚に付着し固くなります。

おむつ交換の際、介助者が強く擦ると、皮膚の弱い高齢者は皮膚が真っ赤にただれ、痛みを伴うこともあります。

特に、寝たきり方は、褥瘡(じょくそう)とも言われる床ずれの要因にもなります。

 

陰部洗浄ボトルは、皮膚を傷つけず排便を取り除くのに、とても有効です。

陰部洗浄ボトルとは、500mlくらいのボトルで、キャップ部分には複数の穴が空いています。

使い方は、火傷しない程度のお湯を入れ、皮膚に付着した便に直接かけます。

お湯をかけることで、便がふやけて拭き取りやすくなります。

注意点は、オムツを下に敷いていないと、シーツが濡れてしまうことです。

オムツなど、お湯を吸水できるものが敷かれているか確認してから、お湯をかけるようにしましょう。

 

陰部洗浄ボトルは、介護施設等には複数あるのが一般的ですが、ご自宅なら一つ準備しておくだけで十分でしょう。

インターネット等でも購入可能ですが、そもそも作りが単純な為500mlのペットボトルと、ペットボトルのキャップに穴を開けられる道具があれば簡単に作ることができます。

 

キャップに穴を開ける道具として、キリや千枚通し、小さめのマイナスドライバーでも、短時間で穴を開けることが可能です。

 

作成する方は、くれぐれも怪我をしないよう注意してください。

穴は、3〜5個も開ければ、十分使用できます。

 

陰部洗浄ボトルを上手に活用すれば、排便処理の時間短縮やストレス軽減にも繋がります。

手軽に作成も出来ますので、排便処理で困っている方は是非利用してみてはいかがでしょうか。

 

オムツを装着しているだけでも、湿潤が高まり夏は特に不快感を感じやすく、雑菌も発生しやすい環境です。

排尿や排便をすると、より強い不快感と皮膚トラブルに繋がりやすくなります。

高齢者は、免疫力も低下し皮膚トラブルを引き起こしやすいので、陰部洗浄ボトルなどを上手に活用し、少しでも快適に日々を過ごしていただければ幸いです。

 

自宅介護の心得

困った時は「助けて!」と言える勇気を持つことです。

「なんだ、そんなことか」と思った方も多いかもしれませんが、訪問介護をしていると

 

「これは家族のことだから相談してもよかったのかな」

「誰に相談したらわからなかった」

 

等、困りごとが、そのままになっている方によくお会いします。

 

ケアマネジャーがいれば、ケアマネジャーにまずは相談をしましょう。

そのケアマネジャーが信用できなかったり、困りごとが進展しない場合は、お住まいの市役所の福祉課等に相談し、とにかく一人で抱え込まない状態を作るようにすることです。

 

例えば、オムツ代がかさんで金銭的に辛いとします。

市役所によっては、要介護度によりオムツを助成してくれるところが数多くあります。

 

もしお住まいの市区町村が、そういったサービスをしており、利用することが出来れば、金銭的に多少ですが楽になる可能性があります。

 

まずは、「助けて!」と伝える勇気を持つこと。

それだけで、結果は変わる可能性があります。

 

くれぐれも、一人で抱え込まないことです。

そうすることで、精神的にも楽になるので、周囲に発信することを忘れないようにしましょう。



< 了 >

 

※本記事は個人の体験談をもとに作成されております。
※健康法や医療・介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず公的機関による最新の情報をご確認ください。
※記事に使用している画像はイメージです。

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