ペンネーム:でゅおすくろい
プロフィール:一人娘と夫と3人暮らしの主婦。飲食店や歯科助手、受付にフロアレディと様々な職種を経験。二十代半ばで妊娠し、東京での暮らしをやめ田舎へUターン。幼い頃に離婚した両親とは大人になってから関係を修復。HSCの娘のケアに日々奮闘中。
我が家では20時には寝室へ行き、寝るまでの間その日あったことや話したいこと、親子のスキンシップをとる時間があります。
6歳の娘はHSPで、その気質もあって保育園での生活は、楽しくもストレスの大きな生活のようです。
このスキンシップを取る時間は、娘が年長にあがってからストレス緩和のために始めました。
6歳の娘は話すことでスッキリするみたいで、娘にはこの方法が合っているようです。
Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略語で、視覚や聴覚などの感覚が敏感で、刺激を受けやすいという特性を生まれつき持っている人のことを指します。
お父さんは浮気をしている
いつも保育園で遊んだ話や、誰かに意地悪をされた話など、保育園であったいろんな事を話しているのですが、その日はいつもと違い神妙な面持ちの娘が言いました。
「ねぇ、お母さん……お父さん浮気してるんじゃない?」
思ってもいなかった言葉に驚きました。
きっと保育園で覚えてきた言葉を言っただけだろうと笑って聞いていました。
「どうしてそう思うの?」笑いをこらえながら聞きました。
娘は相変わらず神妙な面持ちで語り始めました。
「お父さんって帰り遅いよね?お仕事終わった後に女の人とデートしてると思うの。それにお休みの日もどこかに行っちゃうよね?これは絶対に女の人とデートしてるの。これって浮気っていうんだよ!お母さんどうする?お父さん浮気してるよ!離婚したほうがいいよ!」
浮気という言葉の意味を正しく理解している娘なんと言ったらいいのか、ちょっと考えました。
浮気というパワーワードが出たばっかりなのに、今度は離婚というパワーワードまで出てきました。
これは保育園で覚えてきただけではなさそうです。
果たして浮気なのか?真相は…
たしかに夫は帰りが遅く、終業時刻18時をはるかに過ぎて毎日帰宅は22時頃。
休みの日もどこかへ行っては何時間も帰ってこず、夕飯を一緒に食べることはほとんどない。
娘の観察力、推察力は小さな名探偵そのものです。
この流れは名探偵の言う通り浮気を疑ってもおかしくないのです。
しかし、この小さな名探偵にも知らないことがあります。
それは、夫が毎晩小さな手土産をもって帰ってくることです。
夫はスロットが辞められず、毎晩パチンコ店へ足しげく通っているのです。
小さな手土産はパチンコ店特有の景品ばかり。
小さな名探偵を欺けても、元パチンコ店勤務の私にわからないわけがありません。
「お父さんはお仕事が終わった後も、他のお仕事の準備したりして頑張ってくれてるんだよ。」
そう言っても娘は引き下がりません。
「もしお父さんが浮気してたらどうするの?離婚したほうがいいよ!離婚しても私がいるから大丈夫だからね!」
小さな名探偵のおススメは離婚のようです。
「離婚なんて難しい言葉よく知ってるね。どこで覚えたの?」
すると娘は「テレビだよ。お母さんが洗い物とかお洗濯してるときにテレビで言ってたもん。探偵の人が浮気してるって見破ったんだよ!お父さんも同じだから浮気してるよ!」と自慢げに言いました。
6歳の娘が突然名探偵になった理由がわかり、私はまた笑いが止まらなくなりました。
でも、私は娘の言うことを否定しませんでした。
過去の話ですが、娘が言うように夫は仕事が終わったあと、女の人とデートをしたりしていた時期がありました。
これまで、夫は浮気を数回していて、その恐らく全てを私は把握しています。
結婚前から数えるともう十年以上一緒にいるのです。
今では夫の「ただいま」という声で今日の機嫌がわかるのはもちろんですが、会話の流れで嘘をついていることや、隠し事をしていることもわかります。
実は娘以上に私が名探偵なのかもしれません。
< 了 >
※本記事は個人の体験談をもとに作成されております。
※健康法や医療・介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず公的機関による最新の情報をご確認ください。
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