【40代・50代】痩せるダイエットの成功のカギ!体質別ツボ3選

40代・50代のダイエットに悩む方へ。現役の鍼灸師がアドバイス。

「ダイエットをしても、昔よりやせにくくなった…」
「食事量は変わらないのに、体重が増えてしまった…」
「お腹まわりだけ、ぽっこりしてきた」など…

40歳を過ぎてから、このようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

慌てて運動をはじめてみたり、食事制限に取り組んでみたり、サプリメントを飲んでみたり…話題のダイエット法もためしてみたけれど、体重計の針はピクリともしない。

「もう何をやってもダメなのかも」とあきらめかけている方もいらっしゃるかもしれません。

まわりの人たちが成功したダイエット法でも、思うように結果がでないのはなぜでしょうか?

それは「やせにくくなった原因」が一人ひとり違うからです。自分に合ったダイエット法がわかれば、もっとスムーズにやせることができるはず。

注目したいのが、中医学的なダイエット法です。

中医学では、その理論に基づいた独自の「ものさし」をつかって、一人ひとりの「体質」を診断します。それぞれの体質がわかると「なぜ、やせにくくなったのか?」が見えてきます。

「やせにくくなった原因」そのものにアプローチするので、効率よくダイエットすることができます。

ダイエット成功のカギは、自分の体質を知ること!

ここでは、ダイエットの観点から40代・50代にみられる3つの体質に着目し、その改善にぴったりの「ツボ」や養生のコツをご紹介します。

ダイエットには自分の「体質」を知りましょう!

体質を知る手がかりとなるのが「気・血・水(きけつすい)」という「ものさし」です。「気・血・水」とは、どのようなものなのでしょうか? 

「気・血・水」とは?

中医学では、わたしたちの身体には「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」という3つの要素が存在し、それらが相互に影響し合いながら、全身を絶えず巡ることで生命を維持していると考えます。

「気」とは、生きるために必要なエネルギーのことで、生命活動を維持します。

「血」とは、身体の中を流れる血液のことで、全身に栄養を運びます。

「水」とは、血液以外の水分のことで、身体に潤いを与えます。

この3つの要素が身体のすみずみまで行き届き、バランスが保たれていることで、わたしたちの健康は維持されます。どれかが不足したり、巡りが悪くなったりすると、身体のさまざまなところに不調があらわれやすくなります。

ダイエットも同じこと。「やせにくくなったな…」と感じるときは「気・血・水」のバランスが崩れているのかもしれません。

中医学では、年齢を重ねるごとに身体のエネルギーである「気」が少なくなっていくと考えられています。

つまり、40代・50代の方が「やせにくくなった原因」の根底には、慢性的な「気」の不足があるということになります。

「気」の不足は「気」そのものの巡りを滞らせ、さらには「血」や「水」の巡りも悪くさせます。「気・血・水」の巡りが悪くなるとそのバランスが崩れ、それぞれ「気滞(きたい)」「血瘀(けつお)」「痰湿(たんしつ)」という体質に偏っていきます。

 

1.2「気・血・水」バランスチェック

それでは、身体のなかの「気・血・水」のバランスがどのような状態になっているか、確認していきましょう!下記の「バランスチェック」を行ってみてください。

 

A~Cについて「あてはまる」と思う項目すべてにチェックをつけましょう。一番多くチェックがついたタイプが現在の体質になります。複数のタイプに同じ数のチェックがついた場合は、いくつかの体質をあわせ持っていると考えましょう。

 

Aタイプ

□すぐにイライラしてしまう
□気分が落ち込みやすい
□お腹や脇が張りやすい
□ゲップやガスがよくでる
□下痢と便秘を交互に繰り返している
□食欲が抑えられないときがある
□体重の増減が激しい
□PMS(月経前緊張症)が強い

Bタイプ

□手足の冷えがある
□頭痛などの痛みがひどい
□肩こりがある
□目の下のクマが気になる
□肌のくすみやシミが気になる
□下肢の静脈瘤が目立つ
□生理痛が強い
□経血にレバー状のかたまりがある

Cタイプ

□身体が重くだるい
□雨の日に具合が悪くなりやすい
□むくみやすい
□胃がポチャポチャする
□痰や鼻水が出やすい
□下痢や軟便になりやすい
□めまいや耳鳴りがする
□帯下(おりもの)の量が多い

Aが多かった場合…「気滞(きたい)タイプ」

イライラして食べすぎてしまう「ストレス太りタイプ」。

精神的なストレスや不規則な生活によって「気」の巡りが悪くなっています。

ストレスが溜まっているときや、生理前などに暴飲暴食しやすくなります。食べることがやめられず、お腹がいっぱいなのに食べてしまうこともあります。

「気」の巡りが悪くなることによって「怒りっぽくなる」「ため息をよくつく」「喉がつかえる」「生理前に胸が張る」などの症状がみられることもあります。

 

Bが多かった場合…「血瘀(けつお)タイプ」

お腹まわりが太りやすい「ぽっこりお腹タイプ」。

冷えや運動不足によって「血」の巡りが悪くなり、味の濃いものや脂っこいもの、甘いものの食べすぎなど、不規則な食生活によって「血」が汚れています。

内臓に脂肪が溜まりやすく、手足は細くてもお腹まわりがぽっこりしています。

「血」の巡りが悪くなることによって「手足が冷えやすい」「アザが治りにくい」「皮膚がざらついている」「針で刺すような痛みがある」などの症状がみられることもあります。

 

Cが多かった場合…「痰湿(たんしつ)タイプ」

下半身が太りやすい「ぽっちゃり水太りタイプ」。

冷えや水分の摂りすぎによって「水」の巡りが悪くなり、胃腸のはたらきが低下しています。

食べたり飲んだりしたものがうまく消化・吸収・排泄できず、腰まわりやお尻、太ももなど下半身に余分な水分が溜まりやすくなります。

「水」の巡りが悪くなることによって「手足がだるい」「肌に弾力がない」「食欲がない」「関節に痛みがある」などの症状がみられることもあります。

40代・50代のダイエットにはコレ!体質別ツボ活用法

体質がわかると、自分に合ったダイエット法もわかります。ここでは、3つの体質それぞれについて「40代・50代のダイエットに効果的なツボ」とおすすめの養生法をご紹介します。

「体重を減らすこと」ではなく「バランスを整えること」を目的としているため、身体や心の不調を改善しながら健康的な美しさを目指すことができます。

 

ツボを押すときには、ちょっとしたコツがあります。

まず、心身ともにリラックスした状態で行うこと。緊張して身体に力が入ってしまうと、ツボに刺激が伝わらないことがあります。そんなときは、深呼吸を繰り返して、緊張をほぐしてからはじめましょう。

また、食後すぐには行わないこと。ツボを押すことで血行がよくなると、胃に十分な血液が送られず、消化がうまくいかなくなる可能性があります。食後1時間以上経ってから行うようにしましょう。

それでは早速、自分に合ったダイエット法をみていきましょう!

 

「気滞(きたい)タイプ」におすすめのツボと養生法

気滞タイプにとって大切なのは「ストレスを解消してリラックスすること」です。

  おすすめのツボ:太衝(たいしょう)

見つけ方:足の甲で、親指と人差し指の骨の間を足首に向かってたどっていき、2本の骨が接するくぼみにあります。

押し方:足をつかむようにして親指の腹をツボにあて、骨のキワを足首の方向に押します。

 

  おすすめの養生法

生活面:汗を流すことがストレス解消につながるので、運動量が多めのスポーツなどで思いっきり身体を動かしてみましょう。

また、心地よい香りでストレスや疲れを癒してくれるアロマテラピーやハーブティーなどで、気分転換するのもよいでしょう。

食事面:ストレスが溜まりやすいので、単品ダイエットのように同じものを食べ続けたり、食べたいものをガマンしたりすることはやめましょう。

好きなものをバランスよく組み合わせ、食事を楽しむことが大切です。みかん、たまねぎ、らっきょう、大葉、三つ葉、パクチーなど、香りのある食材には「気」の巡りをよくする作用があるので、積極的に取り入れてみましょう。

 

「血瘀(けつお)タイプ」におすすめのツボと養生法

血瘀タイプにとって大切なのは「身体を温めて血行をよくすること」です。

 

  おすすめのツボ:血海(けっかい)

見つけ方:ひざのお皿の上部で、内側の角から指幅3本ぶん上がったところにあります。

押し方:太ももをつかむようにして両手の親指を重ねてツボにあて、骨のキワを意識して押します。

  おすすめの養生法

生活面:運動不足や冷えによって血行が悪くなっているため、ひと駅歩いたり、階段をつかったり、散歩をしたり、普段の生活のなかでなるべく身体を動かすようにしましょう。

また、身体を冷やさないようにすることも大切です。シャワーよりも、できるだけ湯船につかって身体を温めるようにしましょう。

食事面:味の濃いものや脂っこいものは「血」を汚してしまうので、なるべく控えましょう。

また、生ものや甘いものは身体を冷やしてしまうため、摂りすぎには注意が必要です。ピーマン、にら、チンゲン菜、黒木耳、お酢、紅花(サフラン)などには「血」の巡りをよくする作用があるので、積極的に取り入れてみましょう。

 

「痰湿(たんしつ)タイプ」におすすめのツボと養生法

痰湿タイプにとって大切なのは「胃腸の調子を整えて水分代謝をよくすること」です。

 

  おすすめのツボ:水分(すいぶん)

見つけ方:身体の中心線上で、おへそから指幅1本ぶん上がったところにあります。

押し方: 人差し指の腹をツボにあて、身体の中心に向かって押します。あおむけに寝て、楽な姿勢で行いましょう。

 

  おすすめの養生法

生活面:身体に余分な水分が溜まっているので、ひと汗かくくらいの運動を習慣にして上手に排出しましょう。

半身浴や岩盤浴などで軽く汗をかくこともおすすめです。また「水」の巡りが悪くなっているため、水分の過剰摂取には注意が必要です。水分を摂るときは、温かいものをゆっくり味わって飲みましょう。

食事面:胃腸のはたらきが低下しているため、食べすぎや飲みすぎには注意しましょう。

胃腸の調子を整え、身体に溜まった余分な水分を排泄することが大切です。はと麦、とうもろこし、菊芋、冬瓜、あずき、黒豆などには「水」の巡りをよくする作用があるので、積極的に取り入れてみましょう。

 

まとめ。40代・50代のダイエットの参考になるツボ

今回は、3つの体質別に「40代・50代のダイエットに効果的なツボ」とおすすめの養生法をご紹介しました。

まずは、できることから少しずつ取り入れていきましょう。続けていくことで、身体や心の不調にも穏やかな変化があるはずです。

 

自分の体質にぴったりのダイエット法で、無理なく健康的な美しさを目指しましょう!

 

 

今回の寄稿者は「kao」さま

kaoさまのプロフィール:鍼灸師・国際薬膳師。
女性のための鍼灸院で、お客さまの美容や健康のお悩みに向き合っています。
東洋療法美容salon 漢方美人
50歳を過ぎ、更年期真っ只中。中医学のチカラを借りて養生するなかで、穏やかに体調が整っていくのを感じています。「中医学の素晴らしさをたくさんの方に伝えたい!」そんな思いから、ライターをはじめました。愛猫(るる)の「かまって攻撃」をかわしながら、楽しく執筆しています。

<了>

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※本記事は個人の体験談をもとに作成されております。
※健康法や医療・介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず公的機関による最新の情報をご確認ください。
※記事に使用している画像はイメージです。

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